金沢への旅行を考えている方や、引っ越しなどで金沢に住むことになったという場合に、まず気になることは金沢の気候です。事前に特徴をつかんでおきましょう。

金沢の気温

金沢は日照時間が少なく湿度が高いため、体感温度をとても高く感じます。そのため特に夏は、気温に対してジメジメした蒸し暑さを感じるため暑く、意外にも平均気温は東京と同じです。北陸は雪がたくさん降るので、寒い雪国のイメージを持っていますが、そうではありません。確かに冬は寒いですが、それでは夏は涼しいかといわれればそういうことでもないのです。特に金沢の夏は気温も湿度も高いため、イメージよりも実際はとても暑さを感じます。

金沢の気候の特徴

  • 日照時間が短い
    日照時間を見てみると他の地域に比べて少なく短いです。金沢が秋田の気候に似ていて、秋田美人のように金沢美人が多いというのは、日照時間が短いため日焼けしにくく、そのため白い肌になりやすいからだといわれています。あわせて湿度が高いので肌も潤うのです。また、日照時間が短いので洗濯物を外に干しても乾きにくく感じるのです。そのような場合には部屋干しですが、部屋干しが嫌な場合はサンルームがおすすめです。雨が降っていてもサンルームの中に洗濯物が干せますし、部屋とは別々となるので、洗濯物の匂いも気にならずに生活できます。

  • 雷(かみなり)が日本一
    金沢は雷(かみなり)が日本一です。東京と比べると約3倍の雷が落ちている状況で、近隣の富山県や福井県に比べても差が出ています。ちなみに冬の時期でも11月から2月の間に雷が多いです。一方夏の雷は東京と同じくらいの日数になっています。冬の雷は世界的にもめずらしいといわれています。

  • 冬に多い降水量
    金沢は雪が降ることもあり、冬に降水量が多く、夏は降水量が下がっています。一方東京は真逆で、夏に降水量が多くなり冬に潤う形です。これは日本海側と太平洋側の天候ならではともいわれています。季節風モンスーンが原因で、そこからきているといわれており、季節風は海から吹いているため夏は太平洋側から、冬の湿気は日本海側から運ばれてきます。

湿度と伝統文化

石川県の伝統文化に大きく関係しているのが、金沢の湿気の高さです。金沢の伝統といえば「金箔」ですが、その金箔生産の総生産量シェアの99%が金沢となっています。金箔は非常に薄く延ばされますが、薄さから風で飛ばされたり、静電気や破れたりなど起こるので大変な作業です。しかし金沢は湿気が多く静電気が発生しづらい気候で、金箔作りには最適な環境であると言えます。同じく石川県能登半島にある伝統工芸の和島塗も、この漆塗りの乾燥には、多湿が必要で、気候的に適しているということです。2つの伝統工芸は湿気から生まれています。


金沢には除湿器が必要

転勤などで金沢に住む場合は、湿気の問題があるのですが、特に冬の湿気はかなり厄介なことです。洗濯物が乾かない、窓の結露がすごい、そして日照時間が短く、年間の半分は雨や雪が降るため必然的に洗濯物は部屋干しの機会が多いです。外気自体も湿気が多いために、室内の喚起だけでは乾燥する効果はほとんどありません。除湿器が必須です。除湿器で衣類の乾燥かもしくは部屋全体の乾燥をする必要がありますが、除湿器にも種類があるので、よく吟味しながら購入するようにしましょう。