最後のロッカールームとは、全国高校サッカー選手権で負けた側チームの、試合後のロッカールームの様子を捉えたものです。3年生は高校生活最後の試合であること、負けたことで次の試合がないということから「最後の」という言葉が付いています。このロッカールームの様子は選手権のダイジェスト番組の中で放映し、ひとつのコーナーとして一気に有名になりました。高校サッカー=最後のロッカールームといってもいいぐらいの代名詞でとても馴染み深い言葉です。

全国高校サッカー選手権とは
高校生たちが日本一をかけて熱く戦う、冬の名物ともなっている大会で、高校男子サッカーでの頂点を決める大会として知られています。各都道府県の予選を勝ち抜いてきた代表48校によるトーナメント戦で行われ、負けたらそこで終わりの一発勝負です。
監督からの言葉
なんといってもメインとなるのは、監督が選手たちに言葉をかけるシーンです。敗戦直後、ロッカールームに戻り、負けてうなだれている選手たちに、監督が最後の言葉をかけます。何気ないその言葉ですが、選手たちの心に染みるのです。そして選手だけでなく、サッカーファンや言葉を聞いた全ての人に感動を与えています。ここからが本当の始まりであるということを伝える言葉が多いように見えます。強豪校で連続出場の監督でも、毎回違う言葉であるのは当たり前とは思いながらも、さすがです。
選手たちの様子
色々な試合があります。大差で相手に全く歯が立たなかった、勝っていたのに最後に逆転された、PK戦の末負けたなど、高校サッカーにはいくつものドラマがあります。負けて悔しさを表している選手、それをなだめている選手、自分のことよりも最後まで皆に声を掛けているキャプテンなど、それぞれが本音の気持ちを表しているのです。最後のロッカールームでの出来事は、一生涯選手たちの心に残るでしょう。

有名なエピソード
「半端ないって」有名なこの名言が生まれたのもこの最後のロッカールームです。負けた選手が、あっぱれの気持ちを込めた言葉で、泣きながら何度も繰り返す相手への誉め言葉が感動します。何といってもこの後の監督の返し言葉もすばらしく「あれは凄かった。握手してもらったぞ」とさらっと明るくかえしているところがまた感動です。実は監督が半端ないのかも知れません。
最後のロッカールームには試合以上にドラマがあり、それがまた高校サッカーの良いところで、魅力なのです。