熱中症の原因
熱中症とは熱によって起こる体の不調のことで、暑さによって体温調節が乱れ、体内の水分や塩分のバランスが崩れることです。熱中症の原因は、環境の要因と体の状態にあります。主な環境の要因は、気温や湿度が高い、日差しが強いということです。そして体の状態が暑さに慣れていない、疲れや寝不足、病気などで体の調子が悪いなど、この2つの要因が重なると熱中症が起こりやすくなります。ランニングをする時には、環境と体調に気配るようにしましょう。
熱中症の症状
熱中症は、熱射病の軽度なものですが、その症状は段階があり、徐々に重症化していきます。手足のしびれ、筋肉のけいれんから始まって、頭痛やはき気、そして汗の出方がおかしくなり大量発汗などへ進んでいきます。ランニングをしていて症状が出てきたら熱中症の疑いがあるので直ちに走るのをやめましょう。
熱疲労
めまいや頭痛、はき気がある、真っすぐに走れない
熱けいれん
筋肉痛や筋肉のけいれんの症状がある
熱射病
意識障がいが発生する
涼しい時間に走る
25℃を目安にすると夏場で走れるタイミングは朝と晩しかないので、暑い日には、日中は無理に走らずに、夕方気温が下がり始めた時間帯に走るか、朝早く起きて走るなど工夫をしましょう。仕事を終えてからでは疲労が残っている場合があるので、早く寝て、早く起きて朝にランニングをする生活習慣にすること「早朝ラン」がおすすめです。
日の当たらない涼しいルートを走る
夏場の日中に走りたいのであれば、日の当たらない涼しい場所に行くしかありません。山の中を走るということもおすすめです。ランニングの場合、アスファルトの路面温度は熱中症の原因のひとつでもあるので、アスファルトのない土の道を走るということも大切です。水分補給がしにくいので、多めに用意しておきましょう。
機能性ウエアを着る
光を反射する淡いカラーのウエアを選びましょう。黒などの濃い色は光を吸収してしまいます。さらに軽くて機能的なウエアは、汗の蒸発を助けてからだにねつかたまるのをおさせます。
水分をこまめにとる
何をいつ飲むかを事前に決めておくといいでしょう。長い時間走る場合は水分だけでなく、電解質や糖分の補給も必要です。スポーツドリンクが一般的ですが、ランナーの場合には経口補水液がおすすめです。スポーツドリンクと比べると、塩分が多く糖分は少なくなっています。体内の糖質濃度に近い方が水分吸収率が高いので、スポーツドリンクを少し薄めるくらいで飲むのがベストです。
熱中症の対処法
安静にする
涼しい環境下で、そのまま安静にすることが大切です。しばらくしても症状が回復しないようてあれば医療機関に行きましょう。
体を冷やす
体を冷やす時には、首の後ろや脇の下、足の付け根や、足首など動脈が通っている場所を冷やすと効果的です。ハンドタオルを凍らせたものをクーラーボックスに入れておくなどして常備しておくと便利です。
塩分や水分補給
スポーツドリンクや経口補水液などで塩分と水分補給を行いましょう。冷やしたものを飲んだ方がさらに効果が上がるでしょう。