相撲はよく見るけれど、取組の決め方までは知らないという人は案外多いのではないでしょうか。取組の決め方について紹介します。
大相撲の取組とは
取組とは、試合と同じ意味を持つ言葉です。取組の他に「割(わり)」とも呼ばれて、本場所の「割」は、他の巡業での「割」とは別に「本割」と呼びます。取組みの数え方は、1番、2番と数えていき、最後は結びの1番と言い、これはテレビ中継でもよく聞く言葉です。3日目の取組から、前日に決めていきます。ちなみに千秋楽の取組は、14日目の夕方に決まるのです。
取組の数について
取組の数はどのくらいあるのでしょう。基本的には、幕内で18組、十両は13組、幕下が30組、三段目になると48組となっています。また、幕下以下の取組は、15日間で7番しか取組がありません。2日に1回の取組なので、幕下以下については2日に1度まとめて決めています。13日目以降になると、12日目に3日分をまとめて決めているのです。
誰がいつ決めているのか
取組はどのように決められるのでしょうか。本場所の初日は日曜日ですが、2日前の金曜日に、国技館や大阪・名古屋・九州場所の会場にある審判部の部屋で、取組編成の会議によって取組を決めています。そして、初日と2日目の取組を決めるのです。この会議には、審判部長、副部長、審判委員の役付けの親方、担当している行司が参加します。本場所中の取組編成会議での3日目以降の取組については、前日のお昼前、午前11時頃から審判部で決定するのです。
どのように決めているのか
取組編成会議は非公開です。編成会議が終わると、行司が対戦相手を読み合わせをして確認しながら、記録する作業場で全力士の対戦相手を記録します。同じ部屋の力士の場合は、真剣に戦えない、百長になりやすいなどの理由で、取組が禁止となっており、兄弟の力士も同じような理由です。しかし、優勝決定戦だけは、対戦を組んで戦うことができます。
取組の順番はどうなっているのか
基本的に相撲の取組の順番ですが、番付上位16人の力士は総当たりで対戦です。現在は、横綱VS小結、大関VS前頭筆頭、関脇VS前頭2枚目、そしてこれに続く前頭は、同じ地位の力士での対戦カードが組まれていきます。大相撲は、後半になればなるほど盛り上がる取組で決めていることが多いです。
休場力士が出た場合
休場の力士が出てくると、幕内で下位にいる力士と十両で上位にいる力士の対戦もあります。この場合は幕内での対戦カードです。同じように、十両下位にいる力士と幕下上位にいる力士が対戦します。この場合は十両の対戦カードとなるので、幕下の力士でも通常は十両以上の力士だけが結える大きなまげを結えるのです。以下の三段目や序二段、序の口も同じように下位にいる力士と上位にいる力士が対戦することがあります。
取組の決め方がわかれば予想もできる
相撲の勝敗だけを見ているのではなく、取組について把握すると違った視点で相撲を見ることができます。千秋楽の結びの一番は東と西の横綱が対戦し、その前に、東と西の大関が対戦するということなど仕組みがわかってくると、中継を見ながら明日の取組の予想ができるのでますます相撲を見るのが楽しくなるでしょう。